聖杯探しの旅 [FX全般]
チャートの勉強をして、あらゆる手法に精通し(といっても使いこなせるレベルではなく、知っているというレベル)、聖杯探しの旅にも疲れたころ、一つの真実にたどり着きました。
手法が悪いから負けたのではなく、手法の通りにできていないから負けたのである、という真実です。
過去チャートの検証をしていると、手法の通りにすれば、9割は余裕で勝てる手法って、実はかなりたくさんあります。
けれども、実際のチャートではその通りにできない。
そして、勝てないから手法が悪いと考え、次の手法を探す。
その繰り返しが聖杯探しの旅です。
結局一つの手法やテクニカルを徹底的に煮詰める方が近道だったと思うんですが、それは旅の途中ではわかりませんものね・・・。
どこかに、圧倒的な結果が出せる素晴らしい手法があるものと思うんです。
その手法を売っている人たちも、悪気なく、「この手法は最強である!!」といいます。
中には嘘をついている人もいるでしょうが、おそらくほとんどの人は、本気でそう思ってます。
その言葉を信じて教材を買ったりするわけですが、前にも書いたとおり、その手法が最強であるためには
その人が歩んできた経験に裏打ちされた自信が必要であり、他人がそれを使っても最強にはならないんです。
そして、ほぼ間違いなく結果が出ず、「ああ、また騙された」となって、次の聖杯探しの旅に出ます。
その繰り返しの途中で、心か資金が持たなくなって、相場から遠ざかる人がほとんどなのではないでしょうか。
なんでもいいから、一つの手法を徹底的に極める方が相場で勝つための近道と私は思います。
移動平均線クロスでもいいんです。
というか逆に単純な手法でないと実際の相場では使えません。
テクニカルを5つも6つもくっつけて同時に分析してエントリーするというのは一見精度が高まるように見えますが、実際には、それだけ遅くなったり、騙されやすくなったりします。
1つのテクニカルでさえだましが頻発するわけで、いくつもくっつけたら、わけがわからなくなるのが当たり前です。
よほどチャートに慣れた人でないと単純な判断しか実際の場面では役に立たないと思ったほうがよいでしょう。
聖杯はすでに手の中にあって、あとは磨くだけなのに。
リアルタイムのチャートと出来上がったチャートの違い [相場の考え方]
ユーロドル
20180524 15:38
の5分足ですが、
関連する指標の影響もあったのか、5分足レベルでは上に下に動きまくっている状態でした。
こういうところで入ってしまうと、損切の幅にもよりますが、上で切られ、下で切られ往復びんたというものを
食らう可能性が高くなります。大きい足を見ると、どこまで行くかはわかりませんが、この後は上向きに行くのではないかとの予測はできますが、そうは言っても5分足で一気に下がる陰線が見えると怖くなります。
出来上がったチャートを見ると、
「うむ、これはまさにボリンジャーバンド2σタッチで見事に反転している。すごいねボリンジャーバンドというのは」と初心者の頃思います。
そして、その通りにはリアルタイムでは絶対に入れません。
入るためには相場に張り付く必要があり、かつ、リアルタイムでは、2σ接触で、「はいエントリー!」とは
できないからです。
なぜ出来上がったチャートはとてつもなく簡単そうに見えるのに、リアルタイムではとてつもなく難しくなるのだろう。
相場がわかるようになるために必要な修業期間は、ほぼすべて、この乖離をなくするための作業です。
リアルタイムのチャートで、出来上がった状態の想定ができるようになると、相場が怖くなくなります。
もちろん、最初から怖くないという人もいるでしょうけども、その場合はよほどの投資の大天才を除き、どこかで必ず破綻して退場となります。
怖さは絶対に必要と私は思いますが、それを克服するには結局のところ、職人が熟達していくように、相場に慣れていくしか道はないのかと思います。
時間足の規模 [相場の考え方]
複数時間足について、5分、15分、1時間の三つを比較してみましょう
5分足です。約7時間分のチャートですがこれを15分足にすると
先ほどの5分足は赤い四角になります。
5分足だけを見ていると、完全に下降トレンドに見えていましたが、
15分足にすると、上下に水平線があるレンジのような動きが見えてきます。
そして次に1時間です
5分足、15分足は赤い四角です。15分足でレンジに見えていたものは、1時間足で見ると、完全なる下降トレンドで戻って、下がってきたところとわかります。
この先の動きを読むときには、さらに4時間足等の分析もあったほうがよい場面とわかります。
前回の記事で、5分足規模では大きすぎる足は関係ないと書きましたが、このように抵抗ラインに
近いところの場合は、上位足のラインを確認して反発やライン越えの可能性を読み解くほうがより
正確な読みができます。
複数時間足を見る意味 [日々のトレード]
ドル円 日足 20180524
ドル円 4時間足
ドル円 1時間足
大きな足を見る意味は、どこに向かっているかの意識を持つためです。
たとえば東京から西に向いて進んでいるので、おそらく大阪くらいまではいくだろう。
これが日足に関する読みだとすれば、
現在地神奈川あたりで、横浜にいったり、箱根にいったりしているのが1時間足くらいの規模で、
5分足は、その先の交差点を南に向かいそうな感じ、の規模の動きの解析です。
ですので5分足にとっては日足がどこに向かっていようと、よほど一方的な勢いがついている相場でない限り、ほぼどうでもよいレベルです。
1時間足レベルで、横浜から川崎に向かうのか箱根に向かうのかがわかれば十分です。
自分の勝負する土俵の2個か3個上まで見ておくとよいのではないでしょうか。
FXで勝つために絶対に必要な視点 [FX全般]
FX 為替相場だけではなく、株も、先物も理屈は同じですが、
「全部勝とうと思うと絶対勝てない。」という法則があると思います。
とにかく全部勝ちたいんです。
一切負けたくないんです。
それが初心者の頃の思考回路です。
6割勝てますとかいう手法は「しょぼ!!」と思います(笑)
8割で少し反応し、9割勝てますに食いつきます。
けれどほんとは、9割ではなく、10割でないと嫌なんです。
全部勝ちたい、一切負けたくない。
その先に何があるかというと、「負け」に異様に敏感になって、とにかくマイナスを抱えたくない病になります。
私はその病気をかなり長い間患っていました。
絶対負けたくない、という視点を持ったまま相場に入ると、どういうことが起きるでしょう?
とにかくビビり根性丸出しになります。
ちょっとでもマイナスに行ったら、怖くなってやめたくなります。
逆に少しでもプラスになったら、そのプラス分を失いたくなくて、微益でさっさとやめようとします。
完全なるプロスペクト理論の罠にはまります。
人間の心理は意識して矯正していかないとそこから出られません。
その矯正方向は、私は結局「開き直り」しかないのだと思います。
つまり、毎回入るたびに「負けてもよい」と思ってないと、利益を伸ばすことはできないのです。
かといって、負けてもいいんだからと、ただ闇雲にエントリーするという意味ではありません。
単に一か八かという意味と誤解はしないでください。
真の意味で負けてもよいと思えるためには、目の前の勝負1回、2回負けても、このやり方を続ければトータルでは勝てるという検証と経験が必要になります。
トータルでは勝てるという自信ができたとき、「負けてもいいや」と思える視点が生まれるのです。
その視点が生まれるとどっしりと構えて相場と向き合えるようになっています。
これはどうしても時間がかかるのではないかと思う反面、一つの手法を信じ切ってその通りにやることができればすぐにでも常勝トレーダーになれるという仮説も成り立ちます。